ロ〜トリ世間に慣れない 果ての成れ 気付けば いない人 乾いた肌の 裏を巡る ムカシは 知らんふり あの時出会った 君の顔 月より遠くへ 心の底から 疲れ…はて? 何しに来たっけね 変わりなく続く 音もなく過ぎる 傾いた 日の光 覗き込む...
存在・証明なんで哭(な)いてんだ 夢みたいな日に 誰かしらの歌みたいだって思う 君は知ったんだ 重なるごとに 割と本気だったんだって気づく 今日を損して 明日も損する そんな冷酷無情な輪廻が いつも絡んで いつも絡んで くる 君はそこで歌う火を覚えて 君はそこで歌に怯えた...
ツキのヨあなたに会えて しまう 慵(ものうい)街が 沈む 曙光(しょこう)の中に 浮かび 夢の扉を 開ける ヂャズの流れる 喫茶店 まるで、空っぽの映画…感 円く広がる ヒカリ ここが「ツキ」だと 気付く 浮かぶ軀に 実(み)を委ねて また漂って また暮れるのかい…?...
[詩]マールボック朝の目覚めは 耳から始まる 窓際のベッド びしょびしょのシーツ 溺れかけたスマートホンが 私に告げる 「地下鉄は止まらない」 いつものバッグに、喚く風雨(ふうう)を押し込まれ 一層重たくなった身体を引き摺って トボトボトボトボ溺れれば お金がもらえるユートピア...
傷跡ここには要らない ここにも要らない 余計な物事 ここでは要らない 汚れた砂浜 綺麗な心で その日の陽射しに 伸ばす手のひら 手のひらを火傷して 傷跡をまた増やす 街なりの緑が 歩道を揺らす 元気でいるかな? 誰のことだか? 変わり映えしないのは 才能かもしれない...
ベトナムクルージングLên và Xuống Chậm Nhanh Lên và Xuống Chậm Nhanh 揺れて行くさ Việt Nam Cruising うぶ湯の様に 浸る空気 泳ぐように 歩く、、歩く、、 見えているんだろう 一人、、一人、、 不安なこの身体 悪くない時もある...
夢売り※(『夢売り』金子みすゞ) 年のはじめに 夢売りは、 よい初夢を 売りにくる。 たからの船に 山のよう、 よい初夢を 積んでくる。 そしてやさしい 夢売りは、 夢の買えない うら町の、 さびしい子等の ところへも、 だまって夢を おいてゆく。 (※1) 年のはじめに...
帰り道とりあえず 甘いやつを 買って微笑んで 眺めの良い 河原なんかに 向かい歩こうか 人知れない 努力なんかの 話で盛り上がり 認め合う 二人なんだと 深く頷いて 遠くまで 君の笑い声 ケタケタと 夢心地 僕なんかは 軽く 空の果て 向こう岸 渡る橋の上 風の吹き...
行方「僕はゆくよ」 螺旋状につらぬく階段 登ってばっか 転げてばっかの 人生が汚れた瞬間 覚えてないわ 覚えてなんか いられない くらいに 上昇する気流乗っかれ 一言 一言 余計なくらいが たぶん わりかし「らしさ」が出るもんで 気を抜けば あれあれあれよと ドバドバ出てくる...