引かれ者の小唄
- 高瀬舜
- 4月28日
- 読了時間: 1分
更新日:2 日前
蟷螂(とうろう)の斧を振り翳して
真っ二つ その断面に見えるのは
はるか昔のことで 何故か
何故か かなしい
何故かといえば何故か 何故だ
強がりは 決して悪くないけど
ボロボロの服は 見窄らしい
割れた意見の隙間 またか
まただ まただ
まただよ またか まさか まただ
回るだけ 回されて 意識はからっぽ
壊れた空の上の 燃える光を求め
重ねた掌から 片腕を離す
イカれた・・・
岩壁の檻を攀じり登って
真っ暗な 世の中を出て気づくのは
なんだ なんだか 何か 何も
無いや 無いな
無い物ねだり ばかり ばかり
天気予報 外れたら 明日はもう来ない
引かれ者の小唄を 口ずさむ帰り道
心の隙間に つけ込まれ夜道
まだこの場所が好きで 断ち切れぬ想いを
壊してみせろよ 壊せるものなら
Comments