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 浅薄な影が

 今朝もまた群れて

 一つの箱の中に


  彼は、彼は、何処へ、何処へ

  彼は、彼らは、何処へ、何処へ


 箱の中こぼれた

 涙があふれた

 一人じゃあ怖いかい?


 そっちに行っちゃイケナイよ

 すれ違う言葉を誰か…

 ください hm…


  我は、我は、何処へ、何処へ

  我は、我らは、此処で、お別れ



「文明諸君

 地球ののっかる

 船をひとつ

 なんとか発明出来ないことはないだろうか

 すったもんだのこの世の中から

 地球をどこかへ

 さらって行きたいじゃないか」





※「」内詩部分、山之口貘『船』より

 
 
 

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