船
- 高瀬舜
- 4月28日
- 読了時間: 1分
浅薄な影が
今朝もまた群れて
一つの箱の中に
彼は、彼は、何処へ、何処へ
彼は、彼らは、何処へ、何処へ
箱の中こぼれた
涙があふれた
一人じゃあ怖いかい?
そっちに行っちゃイケナイよ
すれ違う言葉を誰か…
ください hm…
我は、我は、何処へ、何処へ
我は、我らは、此処で、お別れ
「文明諸君
地球ののっかる
船をひとつ
なんとか発明出来ないことはないだろうか
すったもんだのこの世の中から
地球をどこかへ
さらって行きたいじゃないか」
※「」内詩部分、山之口貘『船』より
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