[詩]マールボック
- 高瀬舜
- 2023年9月8日
- 読了時間: 1分
朝の目覚めは 耳から始まる
窓際のベッド びしょびしょのシーツ
溺れかけたスマートホンが 私に告げる
「地下鉄は止まらない」
いつものバッグに、喚く風雨(ふうう)を押し込まれ
一層重たくなった身体を引き摺って トボトボトボトボ溺れれば
お金がもらえるユートピア
お昼を告げるチャイムが鳴るころ
やむのか、やまぬのか・・・やみかけの
さすか、ささぬか・・・狭い歩道は、
気取った鳩が堂々ふさぐ
あぁ まだ渇かない靴と、靴下と、ズボンと・・・
意地悪な空模様。 冷たい風じゃ、乾かない
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