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120文字じゃまとまらない〜イチゴエン 朗読公演序幕御演『賭け』〜

 バイオリニストだったり役者だったりダンサーだったり背が高かったり、色々する杉田のぞみさんが出演するってことで、行ってきました。



 アントン・チェーホフの短編『賭け』を“拡大解釈”し120分間でお届けする朗読演劇。朗読演劇というものに始めていったのだが、とても素晴らしかった。あっといまの120分間であり、良い読書をさせていただいた心地よさで会場を後にしました。


 Twitterにハッシュタグと感想を是非とのことだったのだがとても収めることができず、杉田さんに下記を連絡したところ、演出家さんにも見せてくれたそう。とてもありがたがっていただけたようで〜拙い文書で恐縮ですが・・〜、ほぼそのまま載せとこうと思います。


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 手元に台本があることで、役柄と素の演者の間にある壁が強調されているのですが、それはもちろん敢えてということですよね。メタ的・・ってやつでしょうか?


 役と演者の境界線を曖昧に浮き立たせることで、観覧者である私は台本の中にある役柄に演者が人間味を吹き込む様を見せつけられ、さらには演劇としてのあらゆる動きが加わり(皆様の動きや才能もそれぞれ卓越してて凄かったです)、フィクショナリーな古典文学をとても立体的に楽しむことができました。〜「拡大解釈」とおさめられるか疑問なほどに膨れ上がってはいましたが・・・。〜


 同時に現代の世俗的な要素や、黒子が顔を出すような深夜ラジオテイストの笑いなど、ありとあらゆる部分でスペクタクルから逸脱しようとするようなメタ的演出が話の本筋を逸れない程度の良さで散りばめられ、命題と言える題材を取り扱った当作品をセンス良くエンタテイメントに仕上げていたと思います。


 元々この手の題材(死刑・終身刑、人権問題、倫理など・・)が個人的に好きだという事もありますが、笑いのツボも見事にやられてしまいました。少し悔しいです。どことなく“うすた京介臭”を感じました。


 これほどのものを組み立てられる皆様の才能に感嘆いたします。2時間あっという間でした!


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 楽器の演奏、殺陣、ナイスボイス・・・、溢れすぎて私なんぞにはまとめきれませんが、先に記したとおり良い読書をさせていただいたといいますか、「観る」舞台なのですが、「読む」舞台でもあました。


 杉田さんのバイオリンはストーリーの転換期を作り出しており、一応音楽で共通してる(?)、者としましては刺激をもらいます。


 つまり、刺激だらけでした。


 いやいや、すごい人っていっぱいいるなぁ〜。。

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