春を待つ大概僕になんかにはできやしないことばかり 君の話相手にすらなれない 星占い、ラッキーカラー憂鬱な色ばかり 幸い色落ちしか持ってない 僕はどうする? 僕はどうしたい? 君の一風変わった空気を 是非飲み込んで 是非飲み込まれてみたい 最近やたらムズムズ 鼻先が気になる...
その秋蜩(ヒグラシ)あ、また飛んで行った しばしお別れご苦労さん 季節が来たらまた来なよ 街のはずれに夜が来る 陽射しの赤い絨毯 緑の木々を侍らせて 「暗くなるから帰りな」と その秋蜩の声がする いつもいつでも そこに居れたら 笑って鳴けてたら それで良く そんなことが 遥か昔の事のようで...
無色・無名回り回し回る日々の中で 君がくれる愛憎を重ねつつ 無関心着飾るだけの僕の 心は無名 あー、君が泣いている 僕は腐って行く 街が病んでいる 下北辺りで待ち合わせ なんて10年前の僕にとっちゃ憧れ しがない歌謡いを身につけた 二人の未明...
はじまりのうたさぁ走り出す 放置自転車 夜のバイセコー 気分は最高 はじまりも見えない だから終わりも見えない 夜風が過ぎてく もう止まれない 僕の自転車 坂道下り 海へさぁ行こう きっと終わりはない だからいつもはじまらない それが、はじまり あぁ見たいよ あの景色 この景色
スカート街のギラつく夏休み 貴女は 何処か訝しい足音を 響かせて 下ろしたてのスカート 姿靡かせ泳いでく 僕には見えない 僕には知れない 貴女の行く先の その景色 涙汗ばむ夏休み 僕らは 空の心に火を焚べて 轟かす 宵を貫く太鼓の 音に胸を弾ませて 輪になり踊る またもこの夏も...
波乗り下暮らし一人で泣いたのは 一人でいたからさ 一人でいたいから いたまでのことさ 世界中 覆う海 両の手を振り上げ 僕らを転がし遊ぶ 涙がでるうちは 枯れてないってことさ 言いながら うつむいて と思ったら また前を向き up down , left...
静かさの中で※(大野百合子「静かさの中で」1908-1938) ※ (※×2):それぞれ「高い」「きれい」を繰り返し。原詩は繰り返さない。 珍らしく暖かいので 妹をつれた私は かなり歩いてしまつた 小さい山の斜めに坐ると まだ青くならない草と土の馨りがする 空はどうしてこんなにも...
心身師走の電車が横切る 果てなき未来が向こうから、見てる 疚しいことも 疚しくないふり しながら黙って泣いてる 連なる遮断機が織りなす マダラなグルーブが染み込む、まるで 己の呼吸 己の心臓 そのものになって襲い来る 旅立つその瞬間は 一人だから ねぇ、どうか最後の時だけ...
ヒトノマ人は一人になりたがる だけど叶わぬ夢 それがヒトノマ人間 それがヒトノマ人間です 人は人と支え合う だけど近づき過ぎると バランス悪い悪いこと それもヒトノマ人間です 入り込めば楽になる 入り組めば分からなくなる 分からないことを認める夜は とてもとても愉快です...