top of page

無色・無名

 回り回し回る日々の中で 君がくれる愛憎を重ねつつ

 無関心着飾るだけの僕の 心は無名


 あー、君が泣いている 僕は腐って行く 街が病んでいる


 下北辺りで待ち合わせ なんて10年前の僕にとっちゃ憧れ

 しがない歌謡いを身につけた 二人の未明


 あー、夜が裂けて行く 夢が覚めて行く 東急線で寝たい


 揺れるこの路 この磨り減り切った踵で

 鳴らす鈍色のリズムに 身を委ねてブルース


 難しい言葉をただ並べ 逆説的表現技法を駆使し

 哀愁漂うメロディとリズムでからまわり

 あーたまにゃストレートに 曲作ったろって 誰も聞いてやしないやい


 歌うこの日々 こんな掠れ切った心で

 描く虹色の世界に 手を合わせて浮遊


 巡るこの日々 すすり泣くような夜風が

 歌う青黒い気配に 身を悶えて眠る


 呻くこの身体 からっぽに乾いた胃袋で

 響かせた無色世界に 色持たせて「僕」になれ


 寝坊しかけの朝8時 ボサボサな髪をかき上げ起きる君

 無愛想な口元から溢れる 言葉は風情


 あー、またはじまるわ 振り出しだわ そんなもんだけど

最新記事

すべて表示

ロ〜トリ

世間に慣れない 果ての成れ  気付けば いない人  乾いた肌の 裏を巡る  ムカシは 知らんふり  あの時出会った 君の顔  月より遠くへ  心の底から 疲れ…はて?  何しに来たっけね   変わりなく続く   音もなく過ぎる   傾いた 日の光 覗き込む...

存在・証明

なんで哭(な)いてんだ 夢みたいな日に 誰かしらの歌みたいだって思う 君は知ったんだ 重なるごとに 割と本気だったんだって気づく 今日を損して 明日も損する そんな冷酷無情な輪廻が いつも絡んで いつも絡んで くる 君はそこで歌う火を覚えて 君はそこで歌に怯えた...

ツキのヨ

あなたに会えて しまう 慵(ものうい)街が 沈む 曙光(しょこう)の中に 浮かび 夢の扉を 開ける ヂャズの流れる 喫茶店 まるで、空っぽの映画…感 円く広がる ヒカリ ここが「ツキ」だと 気付く 浮かぶ軀に 実(み)を委ねて また漂って また暮れるのかい…?...

Comentarios


bottom of page