top of page

風待つ,雨

 風待つ雨はいつも シトシト降りて

 病みそうで 病みきれることないこの自我を

 抱え込む

 そろそろ泣き止まないと 明日に響く夜に

 待っているしか できない身体から流れ出る

  闇は降りてきて 膝を抱えて黙り込む

  外から聞こえる 鳴き声に嗤われて

 過去、今、未来、 針を落とした音色の先に

 待っているは 木枯らしを待つ葉と君の声

 風吹け、吹け、吹かないと シュウマツを迎える夜に

 泣きながら 叫んではみたけど届かない

  町に陽は降りて 首を畳んでしゃがみこむ

  広がる景色は 真っ暗だ真っ暗だ そりゃあそうだ

  風は吹いている 流線型の僕を横切る

  目を閉じ気を失う 言い訳を夢に隠す、だけだかい?


  風の中にいる それを僕らは気付かずに

  手前で降りてしまう ここからだ、吹き荒れろ

最新記事

すべて表示

ロ〜トリ

世間に慣れない 果ての成れ  気付けば いない人  乾いた肌の 裏を巡る  ムカシは 知らんふり  あの時出会った 君の顔  月より遠くへ  心の底から 疲れ…はて?  何しに来たっけね   変わりなく続く   音もなく過ぎる   傾いた 日の光 覗き込む...

存在・証明

なんで哭(な)いてんだ 夢みたいな日に 誰かしらの歌みたいだって思う 君は知ったんだ 重なるごとに 割と本気だったんだって気づく 今日を損して 明日も損する そんな冷酷無情な輪廻が いつも絡んで いつも絡んで くる 君はそこで歌う火を覚えて 君はそこで歌に怯えた...

ツキのヨ

あなたに会えて しまう 慵(ものうい)街が 沈む 曙光(しょこう)の中に 浮かび 夢の扉を 開ける ヂャズの流れる 喫茶店 まるで、空っぽの映画…感 円く広がる ヒカリ ここが「ツキ」だと 気付く 浮かぶ軀に 実(み)を委ねて また漂って また暮れるのかい…?...

Comments


bottom of page