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路上ポリス面

 今日も駅前で 響くギターの音と

 とてもとても可愛い 君の歌声

 ずっと聞いていたい ずっと歌ってて

 だけどこの僕には それは言えない


 苦情が入る 「ここで歌っちゃダメよね」

 分かりましたと 僕は重い腰上げる


 ちょっと申し訳ないけど ここは公道ですからね

 紺色の鎧まとった僕じゃない僕が言う


 町の安全を 市民の安心を

 守る立派な立派な 僕のお仕事

 

 苦情が入る 「まだ歌っているわよ」

 すいませんと僕は 軽く頭を下げる


 ちょっと申し訳ないけど さっきも注意をしたよね

 額で輝いている 僕のじゃない正義感が言う


 本当はCD買いたいよ 何百何千枚でもね

 というよりもう持ってるよ こっそりライブも行ってるよ


 あのライブハウス 学芸大学の所の

 あそこの音すごく良いね 君にピッタリさ

 本当はもっと話したいよ この世はまさに大迷惑

 何なら付き合いたいくらい 君と歌っていたいよ

 まぁ、なんて事できないけど とにかく応援しているよ

 明日でも明後日でも またここに歌いに来てよね

 
 
 

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