今日はなんだか 身体が軽いぞ
何年ぶりだろう こんな清々しいのは
フワリフワリと 身体が浮いている感じ
いや、違うぞこれは 僕がベッドで寝ている
とうとう僕も 死んだみたいだ
だけど何でだ まだ脈打ってるよ
幽体離脱かな だけど戻れない
父さん母さん 僕はこっちだよ
何が起きてるんだ 訳が分からない
やたら病室 賑やかだし
みんな泣いてるの? 何で泣いてるの?
僕はまだ ほら生きてるよ!
父さんが涙を こらえながら
母さんの右肩を ポンポン叩く
そしたら病院の 人達が
僕の身体を何処かへ 拐って行く
ちょっと待ってよ まだ生きてるよ
やめておくれよ 父さんも泣いちゃったよ
俯きながら 白衣のおっちゃん
少し喋り 頭を下げた
「ご提供くださり、ありがとうございます」
この命 無駄にしません
なるほど分かったぞ お願いだよみんな
辛いけど 泣かないで
やっぱり僕死んでるんだな 入るモノがないだけなんだな
でもあのエンジンは生きてるよ
父さんと母さんに もらった大事な身体は
まだまだまだ 生きてくんだね
もう僕のモノではないけど バラバラになっちゃうけど
大丈夫 僕入るからね
だから泣かないで それよりあの子のことを
僕と一緒に 応援してよ
これで良いんだよ 僕は嬉しいよ
今までありがとう そしてこれからも
Thank you! Good bye! My body.
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