top of page

ナメクジと少年

 ねぇ、君のその透き通った肌に

 僕はピタリと寝そべり


 冷んやりと生臭い風に

 僕はこの身を落として


 殻を持たない 剥き出しの

 身体の奥に 潜んでる命

 見つめていよう いつの灯(ひ)だって

 僕の身体が透き通るまで


 ねぇ、キョロキョロと 

 身を隠して雨に

 撃たれて

 転がり

 眠ろう


 声を持たない 剥き出しで

 はちきれそうな 心の奥を

 見つめてやろう そう今すぐに

 僕の身体が透き通る前に


 冷んやりと

 カビ臭い壁に

 僕は

 この身を

 育む

最新記事

すべて表示

ロ〜トリ

世間に慣れない 果ての成れ  気付けば いない人  乾いた肌の 裏を巡る  ムカシは 知らんふり  あの時出会った 君の顔  月より遠くへ  心の底から 疲れ…はて?  何しに来たっけね   変わりなく続く   音もなく過ぎる   傾いた 日の光 覗き込む...

存在・証明

なんで哭(な)いてんだ 夢みたいな日に 誰かしらの歌みたいだって思う 君は知ったんだ 重なるごとに 割と本気だったんだって気づく 今日を損して 明日も損する そんな冷酷無情な輪廻が いつも絡んで いつも絡んで くる 君はそこで歌う火を覚えて 君はそこで歌に怯えた...

ツキのヨ

あなたに会えて しまう 慵(ものうい)街が 沈む 曙光(しょこう)の中に 浮かび 夢の扉を 開ける ヂャズの流れる 喫茶店 まるで、空っぽの映画…感 円く広がる ヒカリ ここが「ツキ」だと 気付く 浮かぶ軀に 実(み)を委ねて また漂って また暮れるのかい…?...

Comments


bottom of page