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ナメクジと少年

 ねぇ、君のその透き通った肌に

 僕はピタリと寝そべり


 冷んやりと生臭い風に

 僕はこの身を落として


 殻を持たない 剥き出しの

 身体の奥に 潜んでる命

 見つめていよう いつの灯(ひ)だって

 僕の身体が透き通るまで


 ねぇ、キョロキョロと 

 身を隠して雨に

 撃たれて

 転がり

 眠ろう


 声を持たない 剥き出しで

 はちきれそうな 心の奥を

 見つめてやろう そう今すぐに

 僕の身体が透き通る前に


 冷んやりと

 カビ臭い壁に

 僕は

 この身を

 育む

 
 
 

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