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手のシワ

 予報通りに 晴れ渡る 広い空を見て思ったよ

 青い色を した君の 目にあるのは「こんなもんか」と


 捻くれた過去のまま まっすぐに育ちましたね

 夢を見る 人になる 夢だけは 叶いました


 涙だけじゃ 潤わなくなる 頬に

 添える手には シワが増えている


  それでも何か 掴みたい時には

  君はいつだって 掌を広げて

  「それはそれで」と言って 少し酌み交わせば

  きっと“すべり止め”って 開き直ってくる


 予報通りに 泣きじゃくる ふかいな空を見て思ったよ

 鈍い色を した僕の 目が変わるのは いつの事だろう


 子どもですら 大人ですらない 僕の

 掌には シワが増えている


  何かドーカして ババババって変わって

  それでコーなって アレで、コレ、ソンでして

  気づけば二人 くらい ドーカ、ソーコーして

  丸く収まって 生きてゆけないものか


  なんてことも言つつ 掴み損なわぬように

  僕はいつだって 掌を広げて

  たまに君に会って 少し酌み交わせば

  たぶん“芸術的”って 開き直らせてくれる

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