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[詩]雨の日

雨の日 彼女の言葉は品やかで

雨の日 私は知らない強かさを知った


二人の強さには 品があり

二人の強さに 生はない


そう思う自らの幼さを、

どこかで切望してしまう

—あってたまるものか!—


と、


好き、とは?


と。


雨の日 彼女はおおらかに微笑んでいて

雨の日 私は知らない窮屈を覚えた


雨の日 彼女はやさしく言葉を選んで、

雨の日 私は嘘つきだった。


ただ美しく、ただ忌々しい

他人(ヒト)だった。



2022.8.31

※歌なし、詩。

 
 
 

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